小説版「中二病な俺がマリオを実況するとこうなる」P3

EP3「1-3」

 

 

 



洞窟に居た時間は、とても短かった。
これもエターナルファイアーの力のお陰なのか。
そして目に見える新たな場所はまた見覚えのある場所。

「またしても知っている場所・・・」

グレイヴ・ブレイブの戦いの洞窟でもそうだが、私の知っている場所とは違う。
その差異は、キノコの化け物やカメの化け物の存在と、謎のアイテムの存在だ。

「バルバットの・・・・


私はこの場所をよく覚えている。
約400年前のあの戦いの・・・。

あの戦いを再び思い出させようとでもいうのか・・・。

「うわぁ!」


それは一瞬の隙から生まれた。
キノコの化け物の攻撃を受けた。
全身から精気が抜き取られるような感じ、力がまた失われた。

「くっ・・・エターナルファイアーが・・・!」

なんてことだ・・・あの化け物にそんな能力があったなんて。

ここはバルバットのだ。
400年前の話と被せるのも腑に落ちないが、敵も強くて当然だ。

だがしかし・・・俺の敵では・・・ない!

キノコの化け物を飛び越え、その先に見えたブロックを叩く。
するとまた、力の回復源となるキノコが現れた。
私はそれにすかさず触れる。

サラマンダーの力ほどではないが、僅かな力を取り戻せた。

次々と障害物や穴をジャンプして飛び越える。
すると宙に浮かぶリフトのようなものが見えた。

私はそれに飛び乗り、穴を飛び越えた。
リフトを踏むと、左右へ揺れていて、一歩間違えていたら滝に落ちているところだった。
「 危うく・・・敵の罠にはまる所だったな」

全く・・・俺という男があんな簡単な罠にはまるとは。

「しょうがない・・・右手を使う時が来たようだな」

右手を開放する。
禍々しい妖気を放つ・・・それでいて・・・どこか暖かいような。
闇と光を司る・・・。
カオスハンド。

「いや・・・使うまでもないか」

その右手を開放するだけで、次元は乱れ、出口が現れた。
厳密には、つかい所がなかっただけになる。

「さあ、次の世界へ・・・!」

 

 

 

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