小説版「中二病な俺がマリオを実況するとこうなる」P4

LastEP「1-4」

 



私は、暗闇の中で、状況を整理した。
この世界のルールは天界以上に複雑だと思う。
まず、基本構成は人間界であること。
そして、触れると精気を吸い取られる化け物が数種存在すること。
また、その反面、精気や、本来の力を取り戻すことができるアイテムが存在すること。

最後にこれは憶測のレベルだが、どうやら構成基準の一部に、私の記憶・・・基、シャドウ・グレイ一族の中でとても鮮明に
残されている記憶の一部が世界として具現化されているということ。

答えはほぼ出ていた。
私の憶測が正解を示しているとするなら・・・。

次で最後のはずだ。

「・・・っ」

第一に感じたのはさだった。
気候なんて柔なさではない。

まるで直かれるような、さ。
底に流れるものは、恐らくマグマだ。

辺りを見る限り、大きな屋敷といったところか。
構造も単純で、このマグマの沼さえ越えれば、最深部へ生けるはずだ。
そしてそこには、私の「意味」が存在するはず・・・。

私は右手を解放した。
それは許されてはいけない行為なのかもしれない。

あるべき世界の次元・・・秩序を捻じ曲げてしまうものだから。
だが、今の私には立ち止ることが出来なかった。

右手の力を使い、このマグマの沼を難なくと進むことが出来た。

その先にあったものは、回転する柱。

それがいくつも張り巡らされ、行く手を阻む。
だか、右手を開放した私には何の障害にもならなかった。
「おそい・・・おそい・・・おそい・・・!」


軽快な動きで火柱をすり抜ける。
「この趣味の悪い障害・・・やはりヤツなのか・・・?」

後数歩進めば、最深部。
そこにはきっと全てが眠っている。

最後の扉を開く。

中に入ると、鉄製の床。
そして足元のさから・・・この下はマグマであろう。

そして目の前に居るのは・・・。

「やはりお前だったのか。グラブ・ビ二ョーレ・・・!」

「ヨハン・・・まさか私の所までたどり着けるとはな」

厳つい角を両側に生やした男。

グラブ・ビ二ョーレ。
彼もまた世界を旅する伝説の男。

「グラブ・ビ二ョーレ・・・やはりお前があの世界を創っていたのか?」

「いつから気づいていた?」

「薄々は感づいていた。バルバットのに飛ばされた辺りで」

私は気づいていた。
だが、認めたくなかった。
奴が・・・グラブ・ビ二ョーレが創造した世界だなんて。

「さぁ・・・そろそろこの茶番も終わりにしよう。ヨハン」

グラブ・ビ二ョーレから放たれる

それは、サラマンダーのによく似たもの。
私は紙一重でそれを避ける。

「それは・・・エターナルファイアー・・・!」

「驚いたか・・・?お前の一族だけが使える技だ」

にたりと笑いながら言う。

「どうしてお前が使えるんだ!」

「そんな事はどうでもいいだろう。え尽きろ!ヨハン!」

次々に繰り出される
何故アイツがエターナルファイアーを・・・。

だが、私はアイツを超えなければならない。
一族誇りに賭けて・・・おえる!!!

「本当の業火を見せてやる・・・!」
右手に力を籠める。

「焼き尽くせ!!! エターナルファイヤー!!!」
右手から繰り出された永久の業火。

それはグラブ・ビ二ョーレの物とは比べ物にならない圧倒的火力。

「何故だ・・・何故だあああああ!!!」

迫る炎を前に、グラブ・ビ二ョーレが最後に発した言葉だった。
言葉というよりは、断末魔というのが適切か。
その業火につつまれ、辺りは紅蓮に染まる・・・。









―私の「意味」・・・。

それは今果たされた・・・。

この世界の崩壊と共に・・・。

また私は《無》になるのだろう・・・。

だが・・・また風が私を運んでくれる。

その時まで・・・眠りにつくとしよう・・・。




    

『光』は希望を

】は絶望を

我は何者にも囚われない《》になりたい。

―ヨハン・シャドウグレイ





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あとがき